【古物商許可】メルカリ等での中古品取引に許可は必要!?
2020年9月16日
だんだんと暑さも落ち着き、涼やかな秋の気配が漂ってきましたね。
さて、今週は、お問い合わせを多く頂いている“古物商の許可”についてお話しします。
最近では、メルカリやヤフーオークション等を利用して、個人で気軽に物品を販売できるようになっていますが、その際に古物商の許可は必要なのかといった疑問を皆さんお持ちのようですね。
個人のメルカリ等での売買にも許可は必要!?
そもそも、個人で中古品を少し売るくらいなら、許可なんて必要ないとお考えの方が多いのではないかと思います。
基本的には、単に自身の使用した不用品等を処分するために販売するような場合には許可は不要とされています。
但し、“販売目的”で「古物」を購入し、転売する場合などは古物商の許可が必要になります。
反復継続して取引を行っていなければ大丈夫!とお考えの方もいらっしゃるようですが、
こういった販売目的で仕入れた古物を扱う場合は、たった1度きりの取引であっても許可は必要とされているので注意が必要です。
(※尚、自身の不用品ということであっても、大量の中古品を長期間に渡り継続して売買している場合などは、「業」として古物取引を行っていると見なされる可能性があります。業として古物取引を行っている場合は許可が必要になりますが、回数や期間など、明確な基準が存在するわけではありませんので、心配であればご相談頂くことをお勧めします。)
新品であっても「古物」にあたる!?
実は、物自体が実質新品であっても、一度個人の手に渡ったもの等は、“使用のために取引(購入)されたもの”として法律上は「古物」に該当します。[古物営業法 第2条参照]
例えば、Aさんがお店から新品で購入したゲームを、未使用未開封のままでヤフーオークション等で転売、Bさんががそれを販売目的で購入し、未使用のまま転売したとします。
この場合、Bさんが転売したゲーム機は新品未使用ですが、法律上は「古物」にあたるということです。
お店から新品で商品を購入したAさんには古物商許可取得の必要はありませんが、Bさんは“販売目的”で買い取った「古物」を販売するケースにあたるため、一度の取引であっても古物商許可が必要になります。
コロナの影響もあり、ゲーム機など自宅で楽しめるものの需要が高まっている中で、フリーマーケットアプリ等での中古品取引が今後も増えていくことが予想されますが、正しく安心して取引できるよう、許可の要否はしっかりと確認していきたいですね。
安田