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  第3回

「宅建業免許取得の要件」

  2007/10/31 末吉 由佳

  前回、「宅建業免許の要否」、及び「事務所概念」を説明させていただきました。
今回は具体的に免許を取得するにはどのような要件が必要になるかを、詳しく見て行きたいと思います。
ポイントは4つあります。

1. 免許の基準
 免許を受けるには、下表のように一定の要件があります。もし下表の欠格事由に該当する場合は、申請をしても拒否されてしまうので、しっかりとチェックしてください。

 
  主たる欠格事由 申請者 役 員 法 定
代理人
政 令
使用人
法人 個人
5年間免許を受けられない 免許不正取得後、情状が特に重い不正不当行為又は業務停止処分違反をして免許を取り消された場合 × × × × ×
免許不正取得後、情状が特に重い不正不当行為又は業務停止処分違反をした疑いがあるとして聴聞の公示をされた後、廃業等の届出を行った場合 × × × × ×
☆ 禁錮以上の刑又は宅地建物取引業
  法違反等により罰金の刑に処せられ
  た場合
× × × × ×
免許の申請前5年以内に宅地建物取引業に関し不正又は著しく不当な行為をした場合 × × × × ×
その他 成年被後見人、被保佐人又は破産手続の開始決定を受けている場合 × × × ×
宅地建物取引業に関し不正又は不誠実な行為をするおそれがあきらかな場合※C × × × × ×
事務所に専任の取引主任者を設置していない場合 × ×
 
  @ 上記表の×印に該当するときは、免許は受けられません。
  A 上記表の「役員」には、どのような役目名であっても法人に対して業務を執行する権限を有する者と同等以上の支配力を有すると認められるものを含みます。(監査役も役員に含まれる)
  B 上記表の「法定代理人」とは、営業に関し成年者と同一の能力を有しない未成年者の親権者又は後見人をいいます。
  ※C 暴力団の構成員であるような場合をいいます。


2. 免許申請者
 免許を申請する申請者ですが、個人でも法人でも申請することができます。
  個人の免許は、いうまでもなく個人が宅地建物取引業(以下、宅建業)を営むためのもの
  法人の免許は、株式会社、公益法人及び事業協同組合等の商法、民法又はその他の法律によって法人格を有するものが宅建業を営むためのものです。

  《注意》
  個人と法人は法的には別人格者として扱われますので、個人で取得した免許を、法人はたとえ代表者が同じであっても引き継ぐことはできませんので、将来個人から会社組織に変更することを考えている方は、はじめから法人を設立して法人の免許を取得して下さい。


3. 事務所
 申請する会社の住所は、商業登記簿謄本に登記されている所在地での申請となります。
 もし、本店では宅建業は行わないけど、支店で宅建業を行いたいと考えていらっしゃる方もいるかもしれませんが、この場合、本店で宅建業を行わなくても宅建業の「事務所」となり、営業保証金の供託(次回以降のコラムで説明します)及び専任取引主任者の設置が必要になりますのでご注意下さい。なぜ、本店を「事務所」として見られるかというと、本店であるからには、具体的に宅建業を行わなくても、支店で行う宅建業について、何らかの中枢管理的な統轄機能を果たしていると考えられているからです。
 また、詳しい事務所の形態は、前回のコラムに詳しく紹介しておりますので、ご参照下さい。


4. 専任の取引主任者
 専任の取引主任者を、営業所の従業員5人に1人の割合で必ず置かなければなりません。しかも専任である必要があります。専任とは、営業所に常勤し専ら宅地建物取引に従事する状態をいいます。
 宅建業の免許を申請するときは、当然免許番号が確定していないので、主任者の勤務先の登録をすることが出来ません。従来の勤務先記入が残っていると申請が受理されないこともあります。
  前の勤務先会社で登録していた主任者は申請までに必ず勤務先を空白にしておきましょう。

  【宅地建物取引主任者になる為には】
  取引主任者になる為には、都道府県知事の行う宅地建物取引主任者資格試験に合格しなければなりません。近年の取引主任者試験は毎年16万人以上受験する巨大国家資格となっており(平成19年度は26万人強の受験者で超人気試験)、合格率は15%前後となかなか難しい試験であります。
  試験勉強により消費者のサイドで不動産知識が理解できます。出題傾向がはっきりしており、受験対策が立てやすい試験ですので、チャレンジしてみませんか?

 なお、試験に合格したからすぐに取引主任者になれるわけではありません。
 合格後、一定の条件を満たし、手続きをして登録し主任者証の交付を受けたら晴れて取引主任者となれるのです。一定の条件とは、実務経験2年以上又は実務講習の受講です。
 実務経験とは、免許を受けた宅建業者の下で勤務した経験であり、人事・経理等の一般管理部門の業務を算入することはできません。また、この実務経験は試験の合格前後を問わず通年で2年あればよいとされています。
 実務経験のない方等をカバーするために設けられた「実務講習」は、財団法人不動産流通近代化センターが国土交通大臣の指定を受けて実施するものです。

   ホームページはコチラ → 財団法人 不動産流通近代化センター

 このように、相当高度な知識を身につけた取引主任者に重要事項を説明させ、購入者が誤りのない情報に基づいて的確な判断をもとに不動産取引の契約を締結させるために、事務所に専任の取引主任者を設置することが義務付けられています。



 上記の4つのポイントがクリアできる方は、宅建の免許申請をできる要件は満たしていると考えられます。

次回は、お客様が1番気になる免許申請に係る、必要経費について詳しく書きたいと思います。
ご期待下さい。





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